宇佐美貴史選手と小野伸二選手という若い頃からその技術の高さが注目されてきた二人に共通することとして、大腰筋が他のプロ選手と比較しても圧倒的に発達しているのではないかと考察している。
二人とも大腰筋が強く、だからこその蹴るだけではないボールタッチも含めた技術が高い。大腰筋を発達させるにはつま先を上にあげた状態で膝を上げ下げする行為が有効的だが、彼らが行うリフティングはまさにこの大腰筋を発達させる動きとなり、ボールを扱う練習がそのままボールを扱うために重要な筋肉のトレーニングとなっていたのではないかと考えられる。
では何故、大腰筋が発達した二人が大腰筋の発達のわりには走れないのか?それは彼ら二人が常に地面と戦い続けているからである。
メッシやクリロナといった世界トップの選手が地面の反力を活かして走っているのに対して、彼ら二人は常に地面と戦っているので本来のスピードも出せず疲れやすい走りとなっている。小胸筋をはじめとした胸の筋肉が硬いことで上体の力を走りに活かすことができず、それによって地面を蹴らざるをえない動きとなり、せっかく発達している大腰筋を活かせずハムストリングによる不自然な走りしかできない。
一本歯下駄での捻る腕立て伏せをはじめ、一本歯下駄GETTAでのロープ体幹トレーニングといったトレーニングで、宇佐美貴史選手や小野伸二選手のようなタイプの選手が走れる選手にもなるような時がいずれ来るのではないかと非常に楽しみである。



