04.01
一本歯下駄トレーニング フィジカルコンタクト篇|指導者・保護者のための教え方
一本歯下駄トレーニング フィジカルコンタクト篇を、選手や子どもに教える立場の方に向けてまとめました。教えるときの軸は「踏ん張らない」。押されて耐えるのではなく、足がピタッとついている体を、トレーニングで覚えてもらいます。動画では、開発者の宮崎要輔が、サッカー出身の川原周剛さんに教えています。
この練習のめやす
- この記事は
- 教える方に指導者・保護者向け
- 時間
- 2分ほど前後の押すチェックで5分ほど
- 見るところ
- 指・肘・膝薬指、肘は斜め上、膝はまっすぐ前
- 確かめ方
- 押してみるトレーニングの前と後に
動画の見どころ
- 当たり負けしないための強さ
- 最初に、押してチェック
- 薬指を強く曲げてもらう
- 肘を後ろに引く。1の姿勢
- 足は気をつけ。まっすぐ
- 肘を斜め上へ。だいたい4秒
- 顔が前に行かないように
- 両肘にボールを挟んでいるつもり
- 下げるのではなく、斜め上に
- ただ、かかとを着くのではなく
- もう一度、押してチェック
この記事の要点
- 教える流れは「押してチェック → 1の姿勢 → 肘の上げ下げ → もう一度押してチェック」。最初と最後に、踏ん張る姿勢で押して、変化を一緒に確かめます。
- まず両手の薬指を強く曲げ、肘を後ろに引いてもらいます(1の姿勢)。肘は、ただ後ろに下げるのではなく斜め上へ。両肘でボールを押しつぶすイメージです。
- 「かかとをつく、膝を出す」のではなく、かかとにどんどん体重をかけて、膝がまっすぐ前に出るように。最後は、踏ん張らない感覚を本人の言葉で話してもらいます。
01
教える前に:このトレーニングのねらい当たり負けしないための強さ
「フィジカルコンタクト、当たり負けをしないための強さを、一本歯下駄のトレーニングで作っていきます」。動画のはじめに、宮崎要輔はこう話しています。
Aを
- A 本人がやるかかとに
どんどん B 勝手に起こる膝が、体重を かける まっすぐ 前に 出る - A 本人がやる踏ん張らない
ことを、 B 勝手に起こる押されても、体に 覚え込ませる 足が ピタッと ついている
フィジカルコンタクトというと、筋肉や体格、体の大きさが重要だと思われがち。けれど、自分より体が大きい選手に対しても、踏ん張らないことを身体に覚え込ませると、強くなることができる。宮崎要輔は、動画のおわりにこう話しています。
02
教える順番:6つのステップ押してチェックで始めて、押してチェックで終わる
写真は動画の場面です。動画での宮崎要輔の教え方を、順番どおりに並べました。「 」の中は、動画で実際にかけている言葉です。

最初に、踏ん張る姿勢で押してみる(動画 0:47) 「思いっきり踏ん張ってください」
下駄を履く前に、踏ん張る姿勢をとってもらいます。「僕が押すので、思いっきり踏ん張ってください」。押して、どのくらい耐えられるかを見ておきます。
動画では、トレーニング前は押しきることができています。

教える側が、自分の手で見せる(動画 1:19) 「小指の隣の薬指です」
一本歯下駄GETTAを履いてもらい、「手の薬指を強く曲げてもらいます」。どの指か迷わないよう、「小指の隣の薬指です」と添えます。
動画では、宮崎要輔が自分の手で曲げて見せています。両手とも、薬指だけを強く曲げてもらいます。

1の姿勢(動画 1:33) 「これが最初の姿勢です」
薬指を曲げたまま、「この状態で肘を後ろに引きます」。これが最初の姿勢、「1の姿勢」です。
足は「気をつけの位置」で、まっすぐ。幅は「肩幅よりちょっと狭いぐらい」です。

「この時、顔が前に行かないように」(動画 2:01) 「この状態で、肘を斜め上にあげてもらいます」
左足のかかとを着けて、右膝を前に。そのまま肘を斜め上へ。教える側が「1、2、3、4」と数えて、だいたい4秒。
「斜めにあげたら、次はゆっくり下げます」。「5、6、7、8」で下ろして、1回です。1回できたら、足を入れ替えます。

膝の横に手を添えて、まっすぐ前を伝える(動画 3:46) 「ただ、かかとをつく、膝を出すのではなくて」
足を入れ替えて、右足かかと、左膝前。「かかとにどんどん体重をかけて、膝がより前に出るように、まっすぐ前に出るようにしてください」。
肘を上げる4秒、下げる4秒。合計8秒を10回以上やってもらうと、トレーニングの効果が出てくる、と宮崎要輔は話しています。

左:トレーニング前(動画 0:47)。右:トレーニングのあと(動画 4:28) 下駄を
脱いで、 「どういう感じでした?」 下駄を脱いでもらい、最初と同じ踏ん張る姿勢で、もう一度押します。
終わったら「どういう感じでした?」とたずねます。動画の川原さんは「押されても足がひっついた状態で、全然びくともしなかったですね」。
安全のために
- 一本歯下駄に乗るのが初めての方は、壁や手すりなど、すぐにつかまれる場所の近くで行いましょう。立ち方・歩き方は一本歯下駄GETTAでの歩き方で確認できます。
- 平らで滑りにくい床で行います。
- 押すときは、少しずつ力をかけます。勢いをつけてぶつかったり、急に強く押したりしません。
- 肘の上げ下げは反動をつけず、ゆっくり。肩や腰に痛みがあるときは無理をさせず、中止してください。
03
伝わる声かけ:動画の言葉から踏ん張るのではなくて
- 「小指の隣の薬指です」どの指か、はっきり伝えます。両手とも、薬指だけを強く曲げます。
- 「これが最初の姿勢です。1の姿勢です」薬指を曲げ、肘を後ろに引いた姿勢に、名前をつけて伝えます。
- 「両肘にボールを挟んでるつもりになってください」肘が開いてしまうと、効果が薄くなります。ボールを肘同士で押しつぶしているイメージで。
- 「顔が前に行かないように、ちょっと胸を張ってください」肘を斜め上に上げるときの合図。背中が少ししなるように。
- 「かかとにどんどん体重をかけて」ただかかとを着く、膝を出すのではありません。膝がより前に、まっすぐ前に出るように。
04
見るポイントと直し方肘の向き、肘の幅、膝の向き
ありがち肘を、ただ後ろに下げている
こうする動画でも「肘をただ後ろにさげてしまう人がいます」。「さげるのではなくて、斜め上にあげるということを大切にしてください」。
ありがち肘が開いている
こうする「肘と肘の間にボールがあって、そのボールを肘同士で押しつぶしてるイメージです」。
ありがち顔が前に出ている
こうする「この時、顔が前に行かないように、ちょっと胸を張ってください」。
ありがちかかとを着いただけで、膝が前に出ていない
こうする「かかとにどんどん体重をかけて」。膝がまっすぐ前に出るまで、待ちます。
ありがち上げ下げが速い
こうする動画のように、教える側が「1、2、3、4」「5、6、7、8」と数えて、4秒ずつにそろえます。
力を入れる 必要が ないって、 感じわかります?動画より
05
手を添えて伝える横から見ると、分かりやすい
動画で宮崎要輔は、言葉だけでなく、手を添えて姿勢を伝えています。肘を上げるときは肘に、胸を張るときは背中に、膝を前に出すときは膝の横に。「ちょっと分かりやすいように、横向きでやっていきます」と、横から見る場面もあります。

横から、背中と肘に手を添える(動画 3:28) 横から、
背中と 肘に 手を 添える 横から見ると、肘が斜め上に上がっているか、背中が少ししなっているかが分かります。「このとき、背中が少し、しなるように。ちょっと胸を張ります」。
もっと知りたい方へ
肩甲骨を含む肩のつくりは getta.jp の肩関節図鑑で、押されても倒れない体のしくみは姿勢制御戦略と一本歯下駄で、くわしく読めます。
06
選手・子どもに伝えたいこと体の大きさに頼らない
「身長が低かったり、体重が軽くても、こういったトレーニングをやっていくと、当たり負けしない、フィジカルコンタクトが強い選手になります」。宮崎要輔は、動画のおわりにこう話しています。
押したあと、「力を入れる必要がないって感じ、わかります?」とたずねられた川原さんは、「自分が力んでいるのではなくて、しっかり受け流せている気がします」と答えています。動画のように、終わったら感じたことを、本人の言葉で話してもらいましょう。
自分で取り組むときの手順は、やり方編にまとめています。動画の説明には、このフィジカルコンタクトトレーニングは「一本歯下駄GETTA」と一本歯下駄GETTAプレミアムのみ対応、とあります。
07
よくある質問
どのくらい、やってもらえばいいですか?
肘を上げるのに4秒、下ろすのに4秒。合計8秒で1回です。動画では、これを10回以上やってもらうと、トレーニングの効果が出てくると話しています。1回ごとに足を入れ替えます。
肘を上げると、後ろに下がってしまいます。
動画では「肘をただ後ろにさげてしまう人がいます」と、よくある間違いとして挙げています。下げるのではなく、斜め上に上げることを大切にしてもらいます。両肘の間のボールを押しつぶすイメージも伝えます。
トレーニングの前と後で、何を比べればいいですか?
踏ん張る姿勢をとってもらい、押してみます。動画では、トレーニング前は押しきることができましたが、トレーニングのあとは、川原周剛さんいわく「押されても足がひっついた状態で、全然びくともしなかった」。
自分で取り組むときのやり方は?
自分で取り組むときの8つのステップは、一本歯下駄トレーニング フィジカルコンタクト篇(やり方編)にまとめています。
NEXT STEP
この感覚を、伝える側へ。
このトレーニングを、指導の現場で人に伝えているのが、一本歯下駄GETTAのインストラクターです。どんな人が、どんなふうに教えているのか。連載インタビューで読めます。
連載 第1回M高史の「一本歯下駄インストラクターは
中村友梨香さん本当に 幅広く 使える もので、 1回学んで みると 自分の 現場と リンクする ものが あると 思います」 (一本歯下駄 インストラクターS級)
インストラクター認定講座では、一本歯下駄を使ったトレーニング理論と実践メソッドを、短期間で体系的に学べます。
インストラクター認定講座を見る資格の内容と取得の流れ(instructor.getta.jp)連載の一覧を見るコメント
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